
令和7年から作付けされます新品種「あきたこまちR」について、私なりの考えを述べたいと思います。
小生は、農業高校を卒業してからは 稲作農業をしており、農機具買取も細々とおこなっております。
2022年に「サキホコレ」が作付けされ販売されておりますが、2025年より「あきたこまち」の改良品種、カドミウム低吸収米「あきたこまちR」が作付けされ、今後こちらに替わっていきます。
世の中でいろいろ騒がれているので、素人ながら 秋田県人で農家である私も気にしております。
(日本のカドミウムの基準値)
日本国内のカドミウム基準値が0.4ppmに対し、香港・シンガポールは0.2ppm、EUでは0.15ppmとなっており、より安全なお米を秋田県が先駆けて作った訳です。
日本人の主食で 毎日食べるお米は、より安全であるのに越したことはありません。

ただ、放射線育種により育成された「コシヒカリ環1号」とあきたこまちを かけ合わせて出来た品種ですので、「放射線を浴びさせたので危険!?」と騒がれ、誹謗・中傷が起きているようです。
今後大々的に作付けと販売をおこなうにあたり、「科学的根拠の無い悪い評判」では、秋田県も農家さんも たまったもんではありません。
放射線による品種改良には、何十年もの歴史があり、これまでお米だけでなく、野菜や果樹でも突然変異させ改良を行ってきました。
まして、生育中の水稲や収穫後のお米に直接放射線を照射している訳でなく、育種の最初の段階で一度だけ放射線を照射させ突然変異させたものです。その後、農業上有用な性質を持った個体を、何世代も選抜しており、新しい品種と登録されるまで何年も経過しております。
7回の交配でやっと「あきたこまちR」出来上がっております。
そのためお米に放射線が残っている事は無く、もちろん自ら放射線を出すものでもありません。
放射線育種された食品も、健康への悪影響が無いか、厳しい安全審査(成分分析・毒性試験など)を経て市場に出されます。
これまでに健康被害が確認された事例は無いようです。

下記は、しっかり調べておりませんが、学生時代に学んだことです。
50年も前、作付けの多かった、トヨニシキというお米がありました。
そちらは、コバルト60γ(ガンマー)線を照射させ突然変異させて出来た品種で、大仙市の農業試験場で平野先生(のち県立農業短大の教授)らが作った品種だと聞きました。(学校の先生と、同級生から学んだ事なので間違っていたなら、すみません!)
私は平野先生の授業を数回受け、訳あって脇道にそれて数か月で卒業しましたが、東大出の厳しい方でした。
今年、大潟村の農家さん数名と話をする機会がありました。
20代の若い農家さん、50代の古代米を作っている農家さん、皆さんが誇りとプライドを持って真剣に農業を行っており、感激して帰ってきました。
どこかの大学教授や、研究所・農業試験場の関係者が、科学的根拠がある発言なら話は別ですが、農家さんや消費者方々の為にも、SNS等で不安をあおる誹謗中傷と取れる発言は、軽い気持ちであっても許されるものではありません。
これまでも「放射線を当てたから危険」という誤解があったそうですが、うわさや根拠の無い情報を鵜呑みせず、自ら良く調べ、真実を理解する必要があると思います。
カドミウム低吸収米であって、厳しい世界的な基準をクリアーするならば、生産者や消費者の双方にメリットがあると思います。
新品種「あきたこまちR」に頑張ってもらいたいです。



